「Adobe Experience Cloud」は、あらゆるマーケティングテクノロジーをひとつにまとめたソリューションです。コンテンツ管理(CMS)やEメールキャンペーン、広告バイイング、効果測定の自動化まで、様々な領域をカバーしており、統合されたアプローチで、一体感のある、シームレスな顧客体験を実現します。
本記事では、Adobe Experience Cloudとその製品について詳しく紹介します。
Adobe Experience Cloud とは?
冒頭に述べた通り、「Adobe Experience Cloud」とは、あらゆるマーケティングテクノロジーをひとつにまとめたソリューションです。
ただ、製品をひとまとめにしただけではなく、最適な顧客体験を提供するために必要な顧客体験管理(CXM: customer experience management)をすることができます。具体的に、顧客をあらゆる側面から理解し、一人ひとりの体験を快適にして、魅力的なメッセージを届けることができる、ということが、Adobe Experience Cloud製品で横ぐしに実現できます。また、Adobe Experience Cloudは製品で分かれているため、手に余る機能は導入せずに、必要な機能だけを製品として導入することができます。
Adobe Experience Cloudに含まれている製品は、以下です。
【Adobe Experience Cloud】
- Adobe Analytics (分析)
- Adobe Advertising Cloud (広告配信)
- Adobe Target (コンテンツ改善)
- Adobe Audience Manager (CDP/プライベートDMP)
- Adobe Experience Manager (コンテンツ管理)
- Adobe Campaign (Eメール管理)
- Adobe Commerce Cloud (eコマース)
- Marketo Engage (マーケティング・オートメーション)
- Adobe Experience Platform Launch (タグ管理)
このうち、「Adobe Analytics(分析)」「Adobe Experience Platform Launch(タグ管理)」については、サービスサイトまたは以前の記事をご覧ください。
アドビの旧来からのタグマネージャーである「DTM(Dynamic Tag Management)」は今後段階的にサポート終了を予定しています。DACではDTMからLaunchへの実装内容移行のご相談も承っております。
ここでは「Adobe Advertising Cloud(広告配信)」「Adobe Target(コンテンツ改善)」「Adobe Audience Manager(CDP/プライベートDMP)」の3製品について、ご紹介します。
関連ページ
Adobe Advertising Cloud
Adobe Advertising Cloudとは?
Adobe Advertising Cloudは、DSPや検索広告のキャンペーンを計画、購入、管理、および最適化して配信できるクロスチャネルプラットフォームです。日本ではこのうち、検索広告プラットフォームである「Advertising Cloud Search」が提供されています。
Adobe Analytics のセグメントを活用した広告配信
Adobe Advertising Cloudツールは、Adobe Analyticsとの連携が可能です。
例えばAdobe Advertising Cloud での広告配信にAdobe Analytics のセグメントを活用すれば、「商品詳細ページを閲覧しているが、CVにまでは至っていない、購入検討段階にあると思われるユーザーに絞って広告を配信する」といったことが可能になります。
また、サイト内行動データをもとに広告ターゲティングを行うだけでなく、Adobe Advertising Cloudで配信した広告の効果検証をAdobe Analytics側で行うことで、それ以降の配信に役立てることも可能です。
Advertising Cloud Searchは、グループ会社のアイレップで取り扱っています。Advertising Cloud の導入・運用サポートを検討する際には、まずお問い合わせください。
Adobe Target
Adobe Targetとは?
Adobe Target は、顧客のエクスペリエンスのカスタマイズやパーソナライズを行い、Web サイト、モバイルサイト、アプリ、ソーシャルメディア、その他のデジタルチャネルの改善に必要なツールを備えたソリューションです。
A/Bテスト(テストパターン作成から設定までAdobe Targetで実施可能)や、ユーザーセグメント毎に適切なコンテンツを出し分ける施策などに活用できます。
Adobe Target活用イメージ
① A/Bテスト
Adobe Targetでは、サイトコンテンツの改善を目的とするA/Bテストの設定ができます。
一定のテスト期間を設け、パターンAのコンテンツを閲覧したユーザーと、パターンBのコンテンツを閲覧したユーザーのどちらがより高確率でCVに至ったかを観察します。このテストパターンの表示内容は、Adobe Targetの画面上で視覚的に画像やテキストを差し替えて作成することが可能です。
(差し替え対象の画像ファイル等は別途用意する必要がございます。)
② パーソナライゼーション
Adobe Targetでは、条件によってサイトの表示を出し分ける設定も行えます。
新規ユーザー/リピーター、使用ブラウザ、URLパラメータ等を条件に、表示させるコンテンツをそれぞれ適切なものに切り替えることができます。
また、Adobe Analyticsと連携してサイト内行動をもとに表示内容を出し分けることも可能です。例えば、「商品詳細ページを閲覧しているが、CVにまでは至っていない、購入検討段階にあると思われるユーザー」には特別なコンテンツを表示させ、その他のユーザーにはデフォルトのコンテンツを表示させる、といった施策も実現できます。
③ レコメンデーション
Adobe Target にはレコメンド機能があります。ユーザーが興味を持つ可能性のある製品やコンテンツを自動的に表示する設定が行えます。例えば、表示回数などをキーとして「人気のある品目ランキングを常に特定の枠に表示させる」といったことが可能です。
また、在庫のある製品に絞って表示させるように設定することもできます。
製品をレコメンドする条件はカスタマイズが可能で、上に挙げた例の他に「最近表示された品目」「最後に購入された品目」等も条件に使用することができます。
DACではAdobe Targetのツール導入から、サイト改善案の立案・提案、A/Bテストの設計、分析・レポーティングまで、さまざまなサービスを提供しています。Adobe Analyticsはもちろん、DMP、Adobe Advertising Cloudなどの広告プラットフォーム、他さまざまなマーケティングツールと連携したソリューションの提案も可能です。
Adobe Audience Manager
Adobe Audience Managerとは?
Adobe Audience Manager は、アドビの提供するプライベートDMPです。
Adobe Analyticsのサイト内回遊データ、お客様の保有しているCRMデータや外部パブリックDMPの3rdパーティデータを取り込み、セグメント化することができます。Adobe Audience Managerで作成したセグメントを活用することで、Adobe Analytics↔Adobe Advertising Cloudの二者間だけでは実現できないような広告ターゲティングや、Adobe Analytics↔Adobe Targetの二者間だけでは実現できないようなコンテンツのターゲティングも可能となります。
DAC のAdobe Audience Managerサポート
DACでは、主にAdobe AnalyticsやAdobe Targetとのセグメント連携を目的としたAdobe Audience Managerの導入・実装、セグメント連携実装を承っております。
(連携するセグメントの内容の精査は代理店にご対応いただく必要があります。)
まとめ
今回は、Adobe Experience Cloudとその中から3製品についてご紹介しました。
DACでは、本記事で紹介した3製品や以前紹介したAdobe Experience Platform Launch (タグ管理)、Adobe Analyticsなど、さまざまなアドビツールのサポートを承っております。複数のツールを組み合わせた活用の提案、間もなくアドビのサポートが終了するタグマネージャー「DTM(Dynamic Tag Management)」からLaunchへの実装内容移行も承っております。
関連記事
- 「ソリューション×シナリオ」の力でクライアントの課題を解決に導く。DACとアドビのパートナーシップ
- アドビの新しいタグマネージャー「Adobe Experience Platform Launch」のご紹介
- Adobe Analytics と Google アナリティクス の違い
関連URL
ご興味がございましたら、ぜひお問い合わせください。