人材業界必見!求職者のニーズに合わせたマーケティング施策とは?

 2024.02.19  森村 早紀

人材会社とは、一般的に求職活動・転職活動をしている人と、働き手を募集している企業をマッチングする会社のことを指します。

人材会社では、求人情報をまとめた求人サイトを運営して事業を展開している場合が多く、サイトの利用登録をした求職者・ユーザーに求人情報を案内するメールマガジン配信等のマーケティング施策を行っています。

しかし、求人サイトに登録した求職者へ効果的なマーケティング施策を実施したくても、求職者のニーズをなかなか把握できずに困っている企業の方も多いのではないのでしょうか。

今回は人材業界にフォーカスして、顧客データをもとに、ニーズに合わせた情報をタイミングよく提供するための効果的なデータ活用法をご紹介します。

人材業界の市場概況と求職者ニーズの多様化

今や2人に1人が転職する時代と言われており、転職者・求職者の増加に伴い、人材業界の市場規模は成長し続けています。

これにより、求人を紹介する人材会社も増加、市場競争が激しくなっています。各人材会社は自社が提供する求人サイトやサービスを使ってもらうために、転職者や求職者のニーズに沿った企業の選定や提案、ニーズに沿った最適なマーケティング施策を行うことが重要になってきました。

また時代が変化したことにより、求職者が企業に求めることや企業を選ぶ軸が、多様化・複雑化しています。加えて、求職者が応募、面接といった活動を行っていく過程でも、求めることや選ぶ軸は変化していくものです。
こうした求職者の変化をキャッチアップせずにコミュニケーションを行っていると、求職者にとって不要な情報を提供してしまうことになり、その結果、ユーザビリティの低い求人サービスになってしまいます。

市場の競争が激しくなっていて、かつ、求職者のニーズが多様化し状況によって変化するという状況において、「求職者が必要とする情報を必要なタイミングで提供すること」がますます重要になっているのです。

人材挿絵1

求職者が必要としている情報を提供するためには?

求職者が本当に必要としている情報を必要なタイミングで提供するためには、当たり前のことかもしれませんが「ユーザー理解」、つまり求職者のことを適切に理解することが必要です。

人材会社は基本的に、求職者が自社の求人サイトに登録した内容から情報を得ています。
そのため「転職・求職活動の状況」「希望業種」「希望業界」などが、活動している中で変化したとしても、求職者自らが会員情報の更新を行わないと、人材会社は最新の求職者の情報を把握することができません。

更新されていない情報をもとにコミュニケーションを行うと、希望に沿っていない求人の案内をしてしまうことや、転職・求職活動が既に終了している求職者に対してアプローチを行ってしまうことが発生してしまいます。

つまり求職者に寄り添ったアプローチをするためには、常にリアルタイムの会員情報や活動ステータスなどを把握することが重要と言えます。

求職者との適切なコミュニケーションに必要なデータとは

求職者に寄り添ったアプローチとは、言い換えれば求職者の最新情報を把握して行うアプローチです。
しかし今の人材業界のサービスの仕組み上、会員情報から得られる内容だけではリアルタイムでの求職者の情報の把握は難しいのが現状です。

ここでキーになるのが、外部データの活用です。

外部データとは、自社外から得られるデータ=3rdパーティデータのことを指します。
自社サイトの会員情報だけでは得られなかった、リアルタイムでの求職者の興味関心データや、転職・求職活動の状況を会員情報データに付与することで、求職者の最新の状況までを把握することが可能になります。

人材挿絵2-1

外部データを付与することによってより詳細な求職者の情報を得ることができれば、 現時点で転職・求職活動を行っているユーザーに絞ったテレアポや、広告配信、メルマガでのアプローチといった施策ができるようになります。

では、外部データを付与するにはどうしたらいいのでしょうか。

DACでは、国内最大級のデータを保有するDMP「AudienceOne®」を提供しています。
AudienceOne®は3rdパーティデータを中心に活用するパブリックDMPの領域に強みを持ったソリューションで、⾃社では把握できないユーザーの外部での⾏動データ、自社のデータベースに付与することが可能です。

AudienceOne®では「属性データ」「興味関⼼データ」など幅広い種類のデータを用意しており、さらに「拡張データ」として任意のキーワードカテゴリ、CV拡張などの類似オーディエンスカテゴリを作成することもできます。

このように、AudienceOne®の外部データを活用することで、ユーザーに対してより適切なコミュニケーションが可能となります。

関連資料

AudienceOne®が保有するデータを自社データに提供するサービスは、AudienceOne Discovery®としてご提供しています。

New call-to-action

人材業界の外部データ活用例

ここからは、実際にAudienceOne®︎の外部データを活用した施策についてご紹介します。

ユースケース①

求職者の希望職種に合わせたコミュニケーションを行うケースです。

課題:希望職種として登録されていた営業職を案内していたが、反応が良くなかった。
原因:転職活動をするうえで、事務職に興味が変わっていた。

この課題に対して、AudienceOne®で捉えた「検索キーワード」から推定する「希望企業情報データ」を活用すれば、希望職種の変化を察知し、提案内容を変えることができます。

「希望企業情報データ」とは、転職・求職活動中のユーザーが関⼼を持っている事柄より、どのような企業への⼊社を希望しているか、把握することができるデータのことです。
例えば検索キーワード「新卒、事務」「事務職、未経験」で検索しているユーザーは、希望職種は事務職であるだろう、と推定します。

人材挿絵3-1

解決策:外部データをもとに、希望職種の変化を把握。営業職から事務職希望者に向けたアプローチ方法に変更した。
結果:メールの開封率が上がった。ユーザーから詳しい話を聞きたいと連絡があった。

自社の会員情報だけでは把握できない情報も、外部データを活用することによって、求職者の興味関心の移り変わりを捉え、最新の志望業種を把握することができます。
これにより、求職者のリアルタイムなニーズに沿ったアプローチを行うことが可能です。

 

ユースケース②

求職者の活動ステータスに合わせたコミュニケーションを行うケースです。

課題:転職者にアプローチを行うが、反応がよくない。
原因:転職活動が終了している人に対してもアプローチし続けていた。

転職者が会員情報を自ら更新すればこうした事象は発生しませんが、会員情報の修正変更を忘れるというケースは多々発生します。

そこで、AudienceOne®で捉えた「検索キーワード」から推定する「活動ステータスデータ」を活用すれば、現時点で活動している人だけに絞ったアプローチが可能になります。
「活動ステータスデータ」では、転職活動中のユーザーが関⼼を持っているキーワードを先回りして捉えることで、活動の中のどのようなステータスであるかを把握することができます。例えば検索キーワード「転職エージェント、おすすめ」「職務経歴書、ポイント」で検索しているユーザーは、転職活動の初期だろう、と推定します。

人材挿絵4

解決策:外部データをもとに「入社日、調整」「入社後手続き」などのキーワードで検索を行うユーザをアプローチ対象外として設定。リアルタイムで転職活動を行っている人に絞ってアプローチを行う。
結果: メールの開封率が上がり、テレアポからの面談につながるユーザの数も増えた。

外部データ活用によって、ユーザーのリアルタイムの転職ステータスを捉えることができ、ユーザーの活動状況に合わせたアプローチを行うことが可能です。

このように、自社のデータだけでなく外部データをうまく活用することで、ユーザー情報をリアルタイムに把握することができ、求職者にとってニーズのある・有益なコミュニケーションがとれるようになるのです。

まとめ

競合他社のひしめく人材業界では、刻一刻と変化する求職者の情報を捕捉し、ユーザー理解を深めることが重要になっています。

自社データを用いてユーザー理解を深めることが難しい場合、外部データを活用することが非常に有効です。
自社データだけでは捉えることができなかった求職者ののリアルタイムの活動状況や最新の希望業種、希望業界を捉えることができ、よりニーズにマッチしたアプローチが可能になります。

DACでは企業の顧客データを有効的に活用する支援や、すでにお持ちの顧客データをリッチ化するために外部データを付与するサービスも提供しておりますので、ご興味ございましたらお問い合わせください。

関連ページ

新規CTA

この記事の執筆者

森村 早紀

2022年にDACへ入社。 ソリューションビジネス本部 データソリューション局 ソリューション推進部に所属。AudienceOne Discovery®︎の営業企画を担当し、BtoB向け、BtoC向けの生活者行動データの活用を推進。

2022年にDACへ入社。 ソリューションビジネス本部 ...

RELATED ARTICLES関連記事


New call-to-action
この記事が気に入ったらいいねしよう!