広告配信だけじゃない!位置情報を活用した来店計測とユーザー分析について

 2022.12.13  株式会社Hakuhodo DY ONE

皆さんは、位置情報データの活用ができていますか?
位置情報データの有用性はこれまでの広告業界においても認識されていましたが、いくつかの課題を抱えていました。

今回は位置情報データの中でも来店計測に焦点を当て、来店計測を検討されている広告会社や広告主様向けに、パートナーであるブログウォッチャーの ProfilePassportDMPの概要や、課題解決に向け可能になったことなどをご紹介します。

また、本記事でご紹介しているブログウォッチャーのデータを含め、位置情報データを活用した広告配信・効果計測について解説した資料も公開しております。ぜひダウンロードのうえご活用ください。

WEB×店舗_マーケティングに有効な位置情報データ活用ガイド

広告領域における従来の位置情報サービスと課題

近年、 SNSや道案内、ゲームなど PCやスマートフォンの位置情報と連動したサービスが次々に登場しており、読者のみなさんの中にはよく利用されるという方も多いのではないでしょうか。

PCやスマートフォンから取得した位置情報は 、SNSや道案内などの消費者向けのサービスに限らず様々な業界で利活用が進められており、位置情報の活用はインターネット広告の世界でも活発な動きを見せています。

インターネット広告は位置情報を活用することで、ユーザーの居住地や勤務地を推定してそのエリアだけに広告を配信したり、ある特定の時間に特定の場所にいる人に対して「今ここに行くとこんな特典が得られますよ」といったような広告をピンポイントに配信したりすることができるようになっています。

近年では位置情報を使って、広告に接触した人たちが実際に店舗に来てくれたのかを調べる「来店計測」と呼ばれるサービスも登場しています。来店計測は広告接触した人のうちどのくらいの人が実際に店舗に訪れたかが分かるため、計測結果を広告配信施策の評価指標として重視する企業も増えています。

このように位置情報を広告配信や広告効果指標として利用することで、広告を配信する際のターゲット設定の幅が増えただけでなく、広告施策の最適化も可能になりました。

とはいえ、現状のサービスでは下記のような課題が残っていました。

【課題1】

来店行動のデータがアプリベース(広告 IDベース)である場合が多く、ブラウザベース( Cookieベース)のデータを使った来店計測ができない

【課題2】

広告接触によって来店したユーザーの嗜好性など知るためのサービスがなかったため、来店ユーザーを捕捉できてもその後の施策に応用できない。 

来店計測によって広告出稿が来店者の増加に影響したかを測定することもさることながら、実際に来店誘導できたユーザーの人物像を知りたいというニーズは非常に多く感じられました。

そこで今回ブログウォッチャーの ProfilePassportDMPとデータ連携をすることにより、これらの課題を解決することが可能になりました。

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位置情報データをビジネス活用できるProfilePassportDMP

ブログウォッチャーの ProfilePassportDMP は、スマートフォンのアプリから収集した広告 ID に紐づく位置情報を大量に保有する DMP です。ブログウォッチャーが提携しているアプリをダウンロードし、アプリ内でデータの取得を許可したユーザーの位置情報を、個人が紐づかない状態で蓄積しています。蓄積されたデータは顧客の行動の可視化や分析、広告配信など、ユーザーのオフライン行動を軸にした施策に有効利用されています。

▼位置情報の取得元の例

挿絵1-3

位置情報データで実施可能な施策とユースケース

ProfilePassportDMPとの連携により来店計測による広告効果測定はもちろん、ユーザーのデモグラフィックな属性や興味関心の推定データを活用した分析サービスも提供することができるようになりました。以下で、【課題1】・【課題2】それぞれについて解決方法をご紹介します。

【課題1】

来店行動のデータがアプリベース(広告 ID ベース)である場合が多く、ブラウザベース( Cookie ベース)のデータを使った来店計測ができない。

こちらの課題に対してはブラウザのCookieベースのデータに対してクロスデバイス変換を行い、広告 IDに変換することで来店計測データと紐づけることを可能にしています。

DACの統合プラットフォームである XmediaOne ® の効果測定(トラッキング)機能はブラウザにおいての広告接触ユーザーを捕捉することでき、広告の種類やクリエイティブ毎に広告効果を測定し、評価することができます。この XmediaOne ® の効果測定機能で捕捉したブラウザの Cookie IDを、 AudienceOne®の特許技術であるクロスデバイス技術でモバイル広告 IDに変換し、 ProfilePassportDMPのデータに連携することで広告に接触したユーザーが来店したかどうかを判別します。もちろんアプリにおける広告配信においても来店計測を行うことは可能です。

また、広告配信に限らずオウンドサイト来訪者のCookieIDを、 AudienceOne®の特許技術であるクロスデバイス技術でモバイル広告IDに変換し、 ProfilePassportDMPのデータに連携することで広告に接触したユーザーが来店したかどうかを判別することも可能です。

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【想定されるユースケース】

① 広告配信の場合

店舗商圏内を居住地とするユーザーに、メディアを横断して広告を配信。配信時にXmediaOne ®でトラッキングを行う。その後広告に接触したユーザーを来店計測し、広告が来店行動にどの程度寄与したかをメディア単位で分析。次回以降のメディアプランニングを最適化する。また来店ユーザーに対しては再来店を促すリターゲティング広告配信を行うことが可能となる。

利用ケース:ProfilePassportDMPとの連携

② オウンドサイト来訪の場合
オウンドサイトを来訪したユーザーに対し、AudienceOne®でcookieを取得。その後オウンドサイトに接触したユーザーを来店計測し、オウンドサイトが来店行動にどの程度寄与したかを評価を可能にすることで、オウンドサイトのコンテンツ検討に活用する。

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【課題2】

広告接触によって来店したユーザーの嗜好性など知るためのサービスがなかったため、来店ユーザーを捕捉できてもその後の施策に応用できない。

こちらの課題には以下の 2つのサービスで対応しています。

1つはオフライン行動データを自社のデータベースに連携するサービス(AudienceOne Discovery®:来店データやユーザーの行動パターンのデータを自社で管理しているデータベースに連携してユーザーの特性を可視化できるようにする)、もう1つは GEOデータを活用したオーディエンスレポートサービスパブリック DMP である AudienceOne®の特長を生かしたオーディエンス分析レポートによってユーザーの属性や嗜好性を可視化する)です。

① オフライン行動データを自社のデータベースに連携
来店計測により蓄積された来店ユーザーのデータを、既に導入されている自社のマーケティング・オートメーション( MA )ツールやプライベート DMP( CDP)のデータに紐づけることが可能です。自社の顧客データと来店ユーザーのデータを紐づけることによって、顧客のオフラインの行動パターンを知ることができます。

【想定されるユースケース】
自社で管理する顧客リストに対し、来店フラグを紐づける。その後クライアント企業の自社管理環境にて顧客を分析。来店傾向の高いユーザーには再来店を促す限定クーポンを配布、中でも来店する頻度の高い顧客に対しては、アンケートや座談会などを実施し顧客満足度向上につなげる。

利用ケース_来店フラグを紐づける1000530

② GEOデータを活用したオーディエンスレポート

AudienceOne®では来店計測で捕捉したユーザーのオウンドサイト以外でのオンライン行動データも蓄積しています。自社の顧客データベースだけでは見ることのできないユーザーの属性や、Web上での嗜好性や興味関心などを可視化することができます。 

【想定ユースケース】
ランディングページ訪問者を来店/非来店の2軸でそれぞれ分析。デモグラフィック属性や興味関心の推定データを活用してユーザーの特性を可視化。分析結果をもとにポテンシャルの高いターゲットの選定や、新たなターゲットの発掘、非効率なターゲットの除外など、今後の広告施策の最適化を推進。

利用ケースランディングページ訪問者の2軸分析1000650

終わりに

「AudienceOne®」と「ProfilePassportDMP」のコラボレーションにより、ブラウザとアプリの垣根を超えての来店計測や、広告接触したユーザーを来店 /非来店に分けての嗜好性分析などが可能になりました。
この来店計測サービスをきっかけにオンラインとオフラインの両面のデータを活用して顧客をより深く理解し、今後のアプローチに活かしてみてはいかがでしょうか。

こちらのブログで紹介している施策にご興味のある方はこちらよりお問い合わせください!

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この記事の執筆者

株式会社Hakuhodo DY ONE

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