5月13日および6月5日の2日程にて、データエクスチェンジパートナーの位置情報データベンダーである株式会社ブログウォッチャー(以下、ブログウォッチャー社)とDACの共催セミナー「コロナ時代のデータを読み解く!データプランニング~広告×位置情報データ2020~」を実施しました。
コロナ時流に合わせた位置情報データの活用方法の紹介やブログウォッチャー社とAudienceOne®のデータ連携で提供するサービスについて説明しました。当日は多くの方にオンライン視聴いただき、ありがとうございました。
本記事では、セミナーの内容を紹介します。今後も有益な情報を提供できるセミナーを開催予定ですので、参考にしてください。
新型コロナウイルスによる東京都内の人流分析(ブログウォッチャー社)
コロナの影響で変わる人流について
データ区分として、「オンラインデータ」と「オフラインデータ」という分け方が可能です。オンラインデータについてはインターネット行動のログデータでリアルタイムに更新されますが、オフラインデータは5年ごとに行われる国勢調査などが主流で、リアルタイム性のあるデータは世の中にあまり流通していないのが現状です。
ブログウォッチャー社では、独自開発したSDKを導入しているスマートフォンアプリから許諾を得たユーザーの位置情報等のデータを収集することで、リアルタイム性が高いデータの活用が可能です。特定の個人が識別されない加工を施し、安全性を担保した上で、定期的かつ高頻度でデータを取得しており、緯度経度ベースのデータやジオフェンスなどの技術を使った網羅性の高さが特長といえます。
下のグラフはブログウォッチャー社の位置情報データを基にした、都内のエリア別人流変化のグラフです。
Beforeコロナの2月の人流に比べ、緊急事態宣言のあった4/7時点では全体的におおよそ50~80%まで減少していることがわかります。特に丸の内・新橋エリアなどオフィス街での減少が顕著で約50%の人流になっています。
出典元:2020年4月16日発表 株式会社ブログウォッチャー
また、下のグラフは、とある店舗での来客数の変化を表したものです。3/12をピークに減少が始まり、オリンピック延期が決定した3/24以降からさらに大きく減少しているのがわかります。
出典元:2020年4月16日発表 株式会社ブログウォッチャー
広告・DMPによる位置情報活用
前述のように、ブログウォッチャー社はリアルタイム性、網羅性の高い位置情報等のデータを収集しているため、広告やDMPで活用することが可能です。
具体的には下表のように、商圏分析や競合店舗分析、位置情報セグメントによる広告配信などが可能です。
「DMP × 位置情報」オンライン × リアル行動データの提供価値(DAC)
AudienceOne® データと位置情報の連携
AudienceOne® はパブリックDMPとして様々な3rdパーティデータを保有しています。また、クロスデバイス変換機能を備えているため、Cookie IDとモバイル広告IDの推計変換が可能です。
このクロスデバイス変換機能により、オンラインデータであるAudienceOne®のデータと、オフラインデータであるブログウォッチャー社の位置情報データの連携を実現しました。
これにより、オンラインデータとオフラインデータが分断されていたためにできなかった多くの施策が可能になりました。
1つ目は、Webコンテンツや施策による来店寄与の評価ができるという点です。自社サイトを訪問したユーザーが実際に店舗へ来店しているかという分析が可能になります。
2つ目は、来店ユーザーの属性や興味関心を可視化できるという点です。来店数/率だけではなく定性的な分析が可能になります。
3つ目は、広告配信における媒体の選択肢が広がるという点です。アプリ面だけではなくWeb媒体を含めた、広告配信が可能になります。
サービスラインナップ紹介
これまでに説明したデータや機能により、ブログウォッチャー社とDACが連携したサービスを展開しています。サービスラインナップは、① 施策系、② 評価・可視化系に分けて紹介します。
① 施策系
提供サービスはさらに「広告領域」と「CRM領域」に分けています。
広告領域では、広告配信プラットフォームなどの媒体へデータを連携するサービス「AudienceOne Connect®」で、ブログウォッチャー社の位置情報セグメントを使うことができます。
CRM領域では、顧客データベースへのデータ連携サービス「AudienceOne Discovery®」で、ブログウォッチャー社の来店データなどの位置情報を個票で付与することができます。
② 評価・可視化系
提供サービスはさらに「定量評価」と「定性評価」に分けています。
定量評価では、来店数や来店率に代表される指標で広告接触ユーザーや自社サイト訪問ユーザーがどれくらい来店しているかを可視化・分析することが可能です。
定性評価では、来店ユーザーの属性や興味関心を可視化・分析することができます。
まとめ
Withコロナ時代に突入し、生活者の変化をいち早くつかむためには、リアルタイム性があるリアル行動データとオンラインデータを掛け合わせた、新たなマーケティング施策を行う必要があります。
位置情報データを扱うブログウォッチャー社とオンラインデータを扱うDACのAudienceOne® が連携したことによって新たなマーケティング施策を実現できるサービスを生むことができました。
サービスをより詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。