メッセージ配信だけでなく、アプリ内でさまざまなコンテンツを提供している『LINE公式アカウント』。顧客体験を提供するチャネルとして、欠かすことのできない媒体の1つになっています。
一方で、ある程度運用をしていると
「もっと活用したいけど、どんなことができるのか分からない…」
と悩まれるケースも少なくないのではないでしょうか。
応答メッセージなど簡易的な仕組みは、LINE公式アカウントの管理画面(OAM)から設定することができますが、LINE社が公開しているAPIを使ったツールを使うと、より高度な仕組みを作ることができます。また、APIの活用により、ユーザーがより楽しめる顧客体験の提供やメッセージ配信で活用できるデータを取得することが可能です。
今回は、LINEのAPIを活用して、ユーザーも企業もLINE公式アカウントより便利に使うことができる施策について一部ご紹介します。
※本記事はトーチライト運営の「PORTL」の記事を一部編集の上、転載する形で掲載しています。
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LINEトーク内で「アンケート」を実施
まずご紹介するのはユーザー向けの「アンケ―ト」です。
LINEのAPIを使うと、ユーザーにアンケートを実施することが可能です。
アンケートの形式は、LINE内でブラウザが表示されてアンケートに回答するブラウザ型か、LINE公式アカウントのトーク上で回答する対話型の主に2種類あります。
どちらも普段生活で使用しているLINE上で気軽にアンケートに参加できる仕組みになっています。アンケートに参加してポイントやインセンティブがもらえる仕組みにすると、より回答率を向上させることが可能です。 企業はアンケートでユーザーごとに自社商品・サービスの調査などリアルな声のデータを集めることで、ユーザーに合わせた情報発信やキャンペーン施策が可能になります。
LINE公式アカウントの基本機能にもLINE上で投票形式やアンケート形式でユーザーの嗜好や意見を集められる「リサーチ」機能がありますが、匿名式のアンケートになるため、誰がどの回答をしたのかまで把握することができません。そのためAPIを使って、より正確な情報を取得して次の施策に活かすことをオススメします。
「診断コンテンツ」でユーザーにぴったりな商品を届ける
次にご紹介するのは「診断コンテンツ」です。
「診断コンテンツ」とは、ユーザーに特定のキーワードを発話させることでそのキーワードに対して自動で応答をする機能を活用した施策です。LINEのトークルーム内でユーザーが選択した内容に応じて、そのユーザーにおすすめの商品をレコメンドすることができます。APIを活用すると、診断コンテンツから得たデータを活用して、ユーザーごとにメッセージを出し分けることも可能です。
トーク内に表示される質問をタップで選択することによってユーザーそれぞれに合った商品を診断していくので、ゲーム感覚で楽しみながら商品を知ってもらうことができるのです。
企業は「診断コンテンツ」でユーザーがどの商品に興味があるのか、どんな傾向があるのかデータを取得することができます。診断後にユーザーデータに基づいた情報を発信することができることもこの機能の魅力のひとつです。
「セグメント配信」や「ID連携」でユーザーに最適な配信をする
3つ目はAPIを活用した「セグメント配信」です。APIを利用すると、LINEで取得したデータを元に、セグメントを切って配信を行うことができます。
たとえば、アンケートで「◯◯に興味がある」と回答した人だけに◯◯の情報を配信したり、診断コンテンツで「△△があなたにおすすめ」と表示された人だけに△△のキャンペーンのお知らせを送ることができます。このように、ユーザーの興味関心ごとにメッセージを出し分けることが出来るため、ユーザーにとって興味のある情報のみ届けることが可能です。また企業は情報を発信したいターゲットだけにメッセージ配信することで、配信費用の削減ができますし、ユーザーにとってノイズが減るので、ブロックを極力避けることができるという大きなメリットがあります。
また、企業が保有している会員情報と企業のLINE公式アカウントの友だち登録をしたユーザーのLINE User ID(※1)を連携することができます。
これにより「店舗でAという商品を購入したユーザーにのみ、LINEで限定キャンペーンのお知らせを配信する」といったオフライン・オンラインを横断したコミュニケーション設計や、今まで分断されていたオンラインとオフラインのデータを統合して管理することが可能になります。ID連携は、LINEからweb会員ページにログインするタイミングで既存の会員データと突合できるように開発することで、利用することができます(※2)。また、ユーザーの顧客データをもとにメッセージを出し分けることが可能なため、顧客それぞれの興味・関心ごとに、より精度の高いメッセージ配信を行うことができます。
※1:フォローしているLINE公式アカウントごとにユーザーに付与される「1ユーザー=1ID」でデータが管理できる識別子のこと。
スマートフォンなどの端末からは見ることのできない、システムの裏側に存在する固有のID。
※2: ID連携機能を利用するためには、APIの活用だけでなく顧客データベースと連携するための開発も必要になります。
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「レシートキャンペーン」で販促拡大
最後にご紹介するのは、購買レシートを活用したキャンペーンです。APIを活用することで、LINEでマストバイの「レシートキャンペーン」を実施することができます。
ユーザーは、商品を購入した際のレシート写真を撮って、トークルーム内に送信するだけでキャンペーンの応募が完了します。従来のはがきで応募するキャンペーンと比較すると、はがきの準備やバーコードを切り取る必要もないため、気軽に参加することが可能です。
企業は、ユーザーのIDと購入データを紐付けた形で取得可能なので、応募者の管理や当選通知を簡単に送信できるうえに、キャンペーン後も取得したデータを配信などに活用可能なため、「キャンペーンって雑多な作業が多くて実施するのが億劫・・」と感じている方にはとてもオススメです。
また、当選通知まで一定期間が必要なため即ブロックされるのを防ぐことが出来ますし、マストバイ施策のため、売上向上も見込めます。
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おわりに
今回は、APIを活用したLINE公式アカウントの活用方法をいくつかご紹介しました。 ご紹介したものはほんの一例で、APIの活用や開発を加えることで公式アカウントの標準機能で実現できない様々な機能を実装LINE公式アカウントの可能性はさらに拡がります。
ただ、ひたすら施策を打っても効果は上がるとは限りません。どんな施策を打つことが自社のアカウントにとって最適なのか、しっかりと整理したうえで選定していくことが重要となります。
また、APIを利用する場合、APIの仕様に対応する配信システムや既存のシステムと連携する仕組みを構築する必要があります。企業が自社で開発する場合、初期開発、保守・アップデートに多大な時間とコストを要しますが、LINEのパートナー企業が提供するAPI対応ツールの導入を行うことで、導入・運用コストを削減することができます。
DACでは、Messaging API対応ソリューション「DialogOne®」を提供しています。またその他API連携の開発対応も可能です。LINE公式アカウント活用においてお困りごとがございましたら、ぜひご相談ください。
※本記事はトーチライト運営の「PORTL」の記事を一部編集の上、転載する形で掲載しています。