【Amazon基本編】EC担当になったら最初に知っておきたいAmazon基本用語6選

 2022.08.26  相原 快人

「Amazon基本編」と冠し、メガECモール「Amazon」の魅力をお届けします。

第一弾「【Amazon基本編】3大ECモール「Amazon」をマーケティング施策に活用するためにおさえておくべきこと」ではAmazonの強みや広告の概要についてお伝えしました。

この第二弾では、「これからAmazonを活用してECを始めたい」「Amazonを利用して売上を拡大したい」というECスターターの皆さんに、最初に知っていただきたい基本用語6つそれぞれについて解説していきます。

そもそもAmazonのことを全く知らないという方でも、これからご紹介する基本用語を学ぶ中でAmazonの概要を掴んでいただけると思いますので、是非最後までチェックしてください!

ASIN(Amazon Signal Identification Number)

初めに紹介する用語はASIN(エイシン/エーエスアイエヌ)です。
ASINとはAmazon Signal Identification Numberの略称であり、Amazon.co.jpで販売されている書籍以外の商品に対して振られる固有の識別番号を指します。
なお書籍については、ISBNコードといってASINとは別の番号で識別されています。

ASINはB0から始まる10桁の番号で構成されており、Amazon内で販売されている1つの商品に対して1つの商品詳細ページが存在し、そのページに紐づく固有のASINが割り振られています。

ASIN(Amazon Signal Identification Number)

そのため、複数の出品者が同一の商品を出品した場合、該当する1つ商品詳細ページに集約されて表示されます。このような識別方法をとっているのは、Amazonが商品を「出品」する形式を採用しているためです。

では衣類などの同一のデザインであるがサイズや色が異なる商品はそれぞれ商品毎にページを用意しなければならないのか、と思うかもしれません。

Amazonでは商品にバリエーション(色やサイズなど)がある場合、商品同士を親子関係で紐づけて1つの商品詳細ページに表示することができます。
この機能は「親ASIN」「子ASIN」と呼ばれるASINをそれぞれ登録し紐づけることで利用できます。
この設定をすれば商品カタログをバリエーションごとに作る必要が無くなる他に、メリットとしてバリエーションがある商品を1つの商品詳細ページに集約することで商品レビューや評価も一箇所に集約することができます。これによりユーザーが商品を検討しやすくなるのみでなく、商品詳細ページの充実化から自社商品内で相互のトラフィックを生み出し、露出機会向上も期待できます。

 

Amazonページの種類

Amazonのサイトは、主にトップページ→検索結果ページ→商品詳細ページ→決済ページの4つの階層から構成されています。

トップページ

トップページは、Amazon.co.jpの入り口として多くのユーザーが最初に訪れるページです。
このトップページでは、商品のタイムセール情報やおすすめ商品、ランキング、広告などによって構成されています。

 

検索結果ページ

トップページ上部の検索窓を利用して、商品を検索すると検索結果ページが表示されます。
検索結果ページではユーザーの検索キーワードに関連する商品やブランドが表示され、Amazonではスーパーマーケットやコンビニエンスストアなどのオフライン店舗に例えると、商品棚の役割を担っています。

検索結果ページ

余談ではありますが、Amazon広告を利用する1つの目的として、Amazon内に無数に出品された商品の中から自社商品を商品棚の上段(より視認性の高い場所)に表示させることで、ユーザーに発見してもらいやすくするという目的もあります。

 

商品詳細ページ

検索結果ページで見つけた商品をクリックすることで商品詳細ページが表示されます。
商品詳細ページとはAmazonで出品されている商品の詳細情報を購入者が確認するためのページです。
表示項目は商品名・商品画像・商品説明・商品バリエーション、カスタマーレビューなど共通項目に加えて、一部カテゴリーでは追加の商品詳細項目群が存在する場合もあります。

商品詳細ページ

例を挙げると「カメラ」では、光学ズームや最高解像度など他の商品カテゴリーではない項目があります。
また商品詳細ページでは、商品の販売価格、配送オプション、コンディション(新品/中古)などの項目について、Amazonや出品者自身が出品情報を作成して管理しています。

 

決済ページ

商品の購入は、主に上記の商品詳細ページから行われ、決済ページへと進みます。

 

Amazonでの取引形態について― ベンダーとセラー

Amazonへの出品形式は2種類に分かれており、それぞれ「ベンダー」、「セラー」と呼ばれています。

ベンダー

ベンダーとは、メーカーが自社商品の在庫をAmazonに卸し、Amazonが販売・配送を行う形式を指します。イメージとして製造業者がスーパーマーケットに商品を卸し、生活者に届ける流れを思い浮かべると分かりやすいかもしれません。

注意点としては、ベンダーとしてAmazonに出品するためにはAmazonからの招待が必要となることや商品を出品する資格を得るため、商品が商標登録されている必要があります。

メリット:Amazon倉庫に商品を送ることで、Amazonがプロモーションや配送などを行ってくれる点や催事期などで優先的にプログラムに参加ができる

デメリット:商品の販売価格がコントロールできないことで、自社の利益率が少なくなる可能性がある

 

セラー

セラーとは、楽天市場やYahoo!ショッピングなどの他ECモールと同様に、出品業者が自らAmazonを介して商品を販売し、自社から配送する販売スタイルを指します。

ベンダーとセラー

 

FBA(Fulfillment By Amazon)

セラー取引であってもAmazonの強力な物流サービスのみを使用することもでき、このサービスはFBA(Fulfillment By Amazon)と呼ばれています。
販売価格に関しては自社で管理しながら、Amazonの倉庫に在庫を預けることで梱包や発送業務をAmazonが請け負うサービスです。
商品数が多く管理が困難である場合に役立つことや、プライムマークが付与される点がメリットとして挙げられます。

出品者がベンダーであるのか、セラーであるのかに関しては、商品詳細ページ上で見分けることが出来ます。
ベンダーは、商品説明の項目やカートボックスに「”Amazon.co.jp”により販売、発送されます」と記載されています。
またセラーに関してはFBAを利用しているか否かで表記が分かれています。
自社倉庫から直送している場合は「”○○○○(Amazon.co.jp以外)”により販売、発送されます」と記載されており、FBAを利用している場合は「”Amazon.co.jp”により販売、発送されます」と記載されています。

 

プライムマーク

次にプライムマークについて解説していきます。この、プライムマークが付与されている商品はAmazonが設定した「出荷・配送品質」をクリアしていることが証明されているものです。

ECでの商品購入と自宅への配送が当たり前となりつつある昨今では、ユーザーは配送期間が短いことをとても重要視しています。
そのような中でプライムマークの認知度はユーザーからも非常に高く、商品に対する信頼や利便性を保証するマークとなっています。

このプライムマークが商品に付与されるためには、「FBA倉庫に納品すること」か「Amazonマケプレプライムを利用して販売する」2つの方法がありますが、Amazonマケプレプライムに関しては、別の記事で解説します。

 

カート落ち

Amazonで買い物をしたことがある方は、商品詳細ページ上で「カートに入れる」「今すぐ購入」ボタンをクリックして購入していると思います。
このボタンを含むエリアをカートボックスといいます。

ASINの説明にあったように、Amazonは1つの商品に対して1つの商品詳細ページという構成のため、同一の商品で複数の出品者がいる場合は相乗りという形で、カートボックスの下に小さく集約される形式で表示されます。

つまり、Amazonで「カートを獲得している」状態とは、商品詳細ページのカートボックスで商品が表示されている状態を指します。

カート落ち

 

反対に、カートボックスに自社名が表示されていない状態を「カート落ち」といいます。

通常のECモールなどで使用する「カート落ち」「カゴ落ち」とは商品がカートに入っているが購入には繋がらないことを指すので、言葉の用法が異なる点が注意です。

では、このAmazonにおけるカートを獲得するためにはどのようにすればよいでしょうか。

Amazonはより安く・より早い配送、潤沢な在庫状況、出品者の評価等、よりよい条件を出せる出品者と優先してカートに表示しています。
例えメーカーがベンダーとして商品をAmazonに卸している場合であっても、同一の商品をセラーで別の販売会社がより安い価格・より早い配送スピードで出品している場合、カートボックスの商品はセラーの出品者に切り替わっているケースがあります。

「カート落ち」の状態ではカートボックス下の小さいエリアでユーザーが「新品&中古品(○○)件の出品」や「こちらからもご購入いただけます」ボタンをクリックする必要があるため、購買率が大きく下がってしまいます。
また「カート落ち」により広告の掲載が止まってしまうこともあるため対策が必要となります。

詳細な対策や獲得条件に関しては、別の記事で解説していきます。

 

おわりに

今回は、Amazonをマーケティングに活用する上で、最初に知っておきたい用語を解説しました。
この記事をご覧いただいた方は、用語を通してAmazonの概要についても少し知って頂けたのではないでしょうか。
本稿で触れることのできなかった部分に関しても記事を更新していくので、お楽しみに!

DACでは、AmazonをはじめとするECモールの活用や、オウンドサイトの活用など、Eコマースにおけるマーケティング施策に関するご相談をお待ちしております。
是非、お問い合わせください。

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この記事の執筆者

相原 快人

DACへ新卒で入社。Amazon・楽天市場等のECプラットフォーム専門部署に所属し、 ECプラットフォーム広告専門の運用業務を担当。大手飲料/家電/消費財メーカーなど幅広い業種のクライアントを担当し、Amazonを中心としたEC売上を最大化するための広告プランニング〜運用の実行を含めたPDCAを実行。

DACへ新卒で入社。Amazon・楽天市場等のECプラ...

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