こんにちは!
Hakuhodo DY ONEのコマースDX横断対応組織「CROSS COMMERCE Studio」です。
皆さんはAmazonを「買い物をするだけの場所」だと思っていませんか?
実はAmazonはマーケティングチャネルとして非常に重要なメディアです。
「Amazon」がいかに大きな売り場であり、かつメディアとしてどんな強みを持つのか?広告に活用できるAmazonデータとは何か?
Amazonをマーケティングに活用したい!と思っていただけるよう、Amazonの魅力を前編・後編にわたって解説していきます。
前編では、Amazonの影響力とメディアとしての魅力をご紹介します。
「ECのマーケティング施策を検討したい(している)」という方はもちろん、インターネットマーケティングに興味がある方すべてに役立つ内容となっておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
EC市場の現況とリテールメディアの伸び
ECモールAmazonについての解説に入る前に、Amazonを含む物販系ECが国内市場でどのような状況にあるか、また昨今注目を浴びているリテールメディアについて触れておきましょう。
EC市場の拡大
日本国内の小売市場からみるEC市場の伸びは年々高まっており、2021年には20兆円を突破しました。
より拡大傾向の強いグローバルEC市場と比較すると、日本のEC化率は低いですが、スマホ経由でのEC利用の増加やオンライン決済の普及などにより、今後も大幅な市場拡大が見込まれます。
※出典1:経済産業省ニュースリリース「令和5年度電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました」
※出典2:経済産業省「令和5年度 電子商取引に関する市場調査 報告書」
※出典3:経済産業省「2023年小売業販売を振り返る」
リテールメディアの伸び
EC市場の伸びに伴い、リテールメディアも注目を浴びています。
リテールメディアとは、小売店が運営するECサイト上の各種オンライン広告や小売店の店舗に設置されたサイネージ広告などに見られる「小売店が媒体社として提供している広告媒体」のことです。
もちろんAmazonもリテールメディアに含まれます。
※引用1:日経クロストレンド『ファミマがレジ奥に「サイネージ」設置 伊藤忠と新会社も設立』
※引用2:2018年12月号 販促会議『映像配信で販促効果を高める「イオンチャンネル」年間4億人と接点』
リテールメディア拡大の追い風になっているのは
・Cookie規制
・小売りのデジタルシフト です。
「ユーザーが何を買ったか」という事実データを自社で保持するリテールメディアは、メーカーにとって欠かせないマーケティングプラットフォームとなっています。
それでは次項から、そんなリテールメディアの一種であり、筆頭ともいえるECモールAmazonについて、詳しく解説します。
国内最大級のECモールAmazon
Amazonは国内最大級のECモールです。
Prime会員は即日配送が無料になるなど、圧倒的な物流力に強みを持つことが特徴です。
推定ユーザー数は6,700万人/月(24年5月時点)と非常に多く、さらに年に数回行われるビッグセールでは爆発的にユーザー数が増加します。
※出典1:eコマースコンバージョンラボ「2023年時点最新【2022年EC流通総額ランキング】国内20・海外25のECモール・カート・アプリの流通総額から見る市場トレンド」
※出典2:eコマースコンバージョンラボ「ニールセン調査、2024年5月国内モールユーザー数、Amazon6,724万人、楽天市場6,631万人、Temuが急伸し3,106万人」
Amazonのメディアパワー
最大級のECモールAmazonにはどのくらいのユーザーが訪れているのでしょうか?
以下の表は、ニールセン調査による一か月のサイト訪問者数をAmazon社がまとめたものです。
リーチは全インターネットアクセス数に対するリーチ率を表しています。
他メディアと比較したAmazonのメディアパワーは以下の通りです。
<デスクトップ>
GoogleやYahoo!といった検索エンジンにはかないませんが、国内メディアサイトでトップクラスのメディアパワーを誇ります。
※引用:Amazon媒体資料より
<モバイル>
Amazonでも他メディアと同様にモバイルシフトが進んでおり、モバイルはデスクトップの4倍ほどのUU数となります。
※引用:Amazon媒体資料より
Amazonはそのメディアパワーの大きさからも、膨大なユーザーを抱える影響力の大きい1プラットフォームとして捉えることができるでしょう。
メディアとしてのAmazonの魅力
メディアとしてのAmazonの魅力は訪問者数が多いこと、だけではありません。
多様な用途で幅広いユーザーがAmazonを訪れることも魅力のひとつです。
レビューサイトになるAmazon
近年、Amazon=“買い物”というイメージや実態に大きな変化が起きています。
AmazonはECモールでもありながら、膨大な口コミが詰まったレビューサイトでもあります。
この記事をご覧いただいているあなたもカスタマーレビューを参考に買い物をされたことがあるのではないでしょうか。
レビューサイトの役割も果たすAmazonには、「この商品を買うぞ!」と決めてAmazonに来るユーザーは実は少なく、気になる商品の情報を調べる人や、まだ気になる商品はないけれどなんとなくAmazonで商品を見てみる人など、購入段階前のフェーズのユーザーも多く訪れます。
つまり、Amazonは商品を購入する場所だけでなく、商品の認知や比較検討を行う場所に変化している(=メディア化している)と言えるでしょう。
メディアとしてのAmazonの強み
Amazonはユーザー数が多い巨大メディアというだけだけでなく、購入+認知・比較検討まで幅広く使われるという強みがあります。
また購買意欲の高いユーザーが多く訪れるため、購入に繋がりやすいメディアともいえます。
Amazonのメディアとしての強みを理解し、効果的にマーケティングへ活用していきましょう。
まとめ
Amazonがメディアとして魅力的であること、お分かりいただけたでしょうか?
勢いのあるリテールメディア。そのトップともいえるAmazon。
メディアパワーの大きさや、お買い物だけでなく商品情報収集にも使われるAmazonの役割の広さからわかるように、Amazonはマーケティングプラットフォームとして非常に価値のあるメディアなのです。
後編では、Amazonをメディアとしてどうマーケティングに活用できるのか?に焦点をあて、Amazonが持つデータとそれを活用した広告について解説します。
後編もぜひご覧ください!
■CROSS COMMERCE Studioについて
Hakuhodo DY ONEの「CROSS COMMERCE Studio」は、ECモール、自社EC、ソーシャルコマースに関する既存のサービス、ツール、ソリューションを1つに統合し、eコマース領域を横断的かつシームレスに支援する体制。
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