デジタル広告ってIT用語やマーケティング用語といった専門用語が多くて難しいですよね。
昨今では「ポストクッキー時代」と言われていますが、「これまでと何が違うのかわからない」「そもそもクッキーって何?」と思われている方もいるのではないでしょうか。
本連載(全5回)では、デジタル広告に関わる方はもちろん、全ての方にわかりやすく「ポストクッキー時代」の今後の対策について解説していきます。
前回は、確定ID(ハードシグナル)の代表格である「RampID」についてご紹介しました。第4回となる今回は、LiveRampソリューションを導入するために必要なことをご紹介します。
Introduction
前回タケダさん・ワタナベさんは、ポストクッキー対策として有効な確定IDから始めてみるのがよさそうと検討し、ヤマダさんに確定IDの代表的なソリューションとして、LiveRamp社の「RampID」を導入するのがよいのではという提案をしました。
部長のヤマダさんから何かお話したいようです。
ヤマダさん)
この前はIDについていろいろと教えてくれてありがとう。紹介してくれた「RampID」というIDについて検討しているんだけど、もう少し教えてほしいことがあって。
タケダさん)
はい、もちろんです。先日「RampID」を導入するために必要なことをDACに教えてもらったので、あわせて共有しますね。ワタナベさんから説明します!
前回のおさらい:確定IDのソリューション「RampID」とは
ワタナベさん)
先日もお伝えしている内容と少し重複しますが、あらためてご紹介します。「RampID」は、LiveRamp社が提供している確定IDのソリューションです。
メールアドレスなどの確定情報をキーにして、個人が特定されないようセキュリティが確保された安全で精度の高いIDとして発行されます。
「RampID」を活用して広告配信が可能なので、既にクッキー規制されているSafariなどのブラウザでも広告在庫の活用ができ、ポストクッキー時代において有効な手段です!
※RampIDの概要は、前回記事「確定ID(ハードシグナル)の代表格「RampID」とはーポストクッキー時代の今後の対策 |連載 第3回」も合わせてご参照ください。
ヤマダさん)
ありがとう。そうだったね。
「RampID」を我々のような媒体社が使うにはどうすればいいのだっけ?
タケダさん)
いくつか対応事項があるみたいです!
「RampID」導入までの流れ
タケダさん)
「RampID」はLiveRamp社が提供するサービスですが、いくつかの企業がリセラーとして導入をサポートをしてくれるみたいです。今回お話を聞いてきたのも、リセラーであるDACになります。
実際に導入する場合、大きく3つの対応が必要になります。
①契約書の締結
②ATSタグの設置
③プライバシーポリシーの更新
契約書については、LiveRamp社の利用規約に同意した上で、私たち媒体社とDAC社の間での締結になるようです。
ヤマダさん)
ふむふむ。ATSタグっていうのはなんだっけ?
タケダさん)
ATSというのは、Authenticated Traffic Solutionの頭文字をとった略称で、日本語では認証トラフィックソリューション、となります。確定データを「RampID」に変換するために必要なLiveRamp社が提供しているモジュールの1つです。
ワタナベさん)
モジュールって部品って意味ですよね?
タケダさん)
英単語ではそうだね。ここではひとまとまりの機能とか要素のことを言うよ。つまり、ATSはメールアドレスをRampIDに変換してくれる機能ということです!
「RampID」を生成するために必要なATSの実装方法とは
ヤマダさん)
そのATSという機能は、どうやって実装するのかな?
タケダさん)
私たちの場合は、Webサイトだけ運営していますし、会員さんにはログインしてもらっているので、Webサイトのページにタグを設置すれば完了です!
DAC側で私たち用のタグを発行してもらえるので、共有してもらったタグをタグマネージャーで設定を行います。ATSを導入する際、あまり作業工数はかからないと聞いています!
ワタナベさん)
タグというのは、HTMLに追加するテキストのことであっていますか?
タケダさん)
あってる!実際には、私たちはタグを管理する時はHTMLを編集するのではなくて、Googleが提供しているタグマネージャーであるGTM(Google タグマネージャー)というものでタグは一元管理しているよ。他のサイトさんでもGTMの利用をしているところが多いと思う!
ワタナベさん)
そうなんですね。
実際の作業の時はエンジニアがいる部署に連携する必要があるかもしれないですね。
タケダさん)
ちなみに、ログイン機能のないWebサイトの場合、ソーシャルログイン(他のSNSのアカウント情報などを用いて会員ログインをする方法)でも対応しているそうです。また、アプリ事業者は別の方法での実装になるみたいです。他にも、メールマガジン配信を利用した実装などさまざまな方法が用意されているようです。
ヤマダさん)
なるほど、簡単にできるのであれば説得しやすくてありがたいな!
※実際の実装手順についてはお問い合わせください。
これからのプライバシーポリシーに必要な情報とは?
ヤマダさん)
そうすると、あとはプライバシーポリシーの変更ということだけど、ここはハードルが高そうだなあ。
ワタナベさん)
僕は法学部だったので、法務の人とのやり取りは担当しますね!
個人情報保護法や、電気通信事業法が改正されて、クッキー関連の取り扱いが厳しくなっていると聞きました。メールアドレスは個人情報になりますので、第三者提供をする場合はユーザーに対して同意取得をする必要があります。
そのため、「RampID」を導入する際に必要な情報はこちらです。
① ユーザー登録時に個人情報収集における利用目的を明記
② ユーザーに対してオプトアウト導線を設置
タケダさん)
実際には、用意されている推奨文言例をベースに私たちの会社のプライバシーポリシーに追加する形になりますが、わからないときや困ったときはDACの担当チームが細かい部分のサポートをしてくれるみたいですよ!
ワタナベさん)
最新の法規制の状況にあわせて、専門の人からアドバイスを受けられるのはいいですよね。
ヤマダさん)
なるほど、そういう支援が受けられるのは安心だね。法務の人も楽になりそうだね!
今回のまとめ
ヤマダさん)
「RampID」を導入にあたって、ATSをいれるのには費用もかからないようだし、工数的にも問題なさそうだから話を進めておくね。やり取りは任せる!
ワタナベさん)
承知しました。今日の日報をまとめましたのでご確認お願いします!
「RampID」等のLiveRampソリューションの導入を検討されている場合は、DACで導入までの各工程でサポートをさせていただきますので、導入完了までスムーズに進行いただけます。
詳しくはお問い合わせください。
LiveRampソリューション資料ダウンロードはこちら:
https://solutions.dac.co.jp/resource/liveramp